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車のバッテリー電圧の目安と低下時の対処法

車のバッテリー電圧の目安と低下時の対処法

車のバッテリー点検で「電圧が下がっていますね」と言われても、いつまでにどんな対応が必要なのか、ピンとこない人が多いのではないでしょうか?

バッテリーの電圧が下がるとエンジンやアイドリングの動きに影響が出ます。安全やスムーズなドライブのためにも、知識を身に着けて早めに対処することが大切です。

そこで今回は、車のバッテリー電圧の目安や測定方法、電圧低下時の症状や対処法を解説します。愛車のメンテナンス方法の一つとして覚えておきましょう。

車のバッテリーの電圧は公称12Vです。厳密には、2.12Vのセルが6つ直列で繋がっているため、満充電時に12.72Vになります。

バッテリーが放電したり内部が劣化したりすると電圧が弱まるため、定期的に点検することが大切です。バッテリーの電圧はエンジン停止時とエンジン回転時では異なるため、測定時の参考にしてください。

使用年数 10.5V以下 10.5V~12.3V 12.4V以上
エンジン
停止時※
使用年数:
1~2年未満
10.5V以下:
単なる放電の可能性が高い
10.5V~12.3V:
単なる放電の可能性が高いため、充電で回復可能
12.4V以上:
正常
使用年数:
2~3年以上
10.5V以下:
年劣化により極板が脱落し、化学反応が弱まっているので交換が必要
10.5V~12.3V:
充電すれば引き続き使用できる可能性はあるが、早めの交換を検討すると良い
12.4V以上:
正常

※走行直後は電圧が高いので、5~10分程度時間を置いてから測定してください。

13V未満 13.5V~14.7V 16V以上
エンジン
回転時
13V未満:
オルタネータやVベルト、レギュレーターなどの不具合で発電量が不足している可能性がある
13.5V~14.7V:
正常値
16V以上:
レギュレーターの故障で電圧が制御できず、過電圧となっている。
このままではバッテリーが故障してしまう

車のバッテリー電圧を測定して低い数値が出た場合、または電圧低下の症状が見られた場合の対処法をご紹介します。

車のバッテリーの満充電時の電圧は12.72Vです。バッテリーテスターを用いた点検では、点検時の電圧や放電させた後の電圧変動などを測定し、総合的にバッテリーの状態を判断しますが、内部の劣化がなくても単なる放電状態の時にも結果が悪く出る場合もあります(テスター機器メーカーにより異なります)。正確に把握するには、テスター点検に合わせて比重点検も行うことをおすすめします。

バッテリーの電圧が低下すると、エンジンがかかりにくい、アイドリングストップしなくなるなどの症状が見られます。放電状態が続くとサルフェーションにより回復が難しくなるため、定期的な走行充電を心掛けましょう。また、バッテリーの使用年数が2~3年の場合は、新品交換も検討しましょう。電圧低下の原因は、バッテリーではなく、車両側の故障の場合もありますので、心配な場合はディーラーや整備工場などで点検しましょう。

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