カーバッテリーは車検時に点検を受ける部品の一つですが、車検ではバッテリーのどのような点を検査しているのでしょうか?車検に合格すれば、バッテリーは良好で、まだまだ交換する必要がないということでしょうか?
バッテリーは使用期間が長くなるにつれ内部が劣化し、充放電などの能力も少しずつ低下していきます。そして、バッテリーの能力がある一定レベルまで低下すると、バッテリー上がりなどのトラブルが発生します。
本記事では、車検をはじめとするマイカー点検の機会において、バッテリー交換を検討すべきタイミングについて詳しく解説します。
目次
1. 車検でのバッテリー交換の必要性
車検でのバッテリーの点検項目
車検の保安基準では、バッテリーは振動や衝撃などにより移動したり破損したりしないよう固定され、端子部分が適切に絶縁されていることとあります。ただ、点検対象として電圧やバッテリー液はありません。そのためバッテリーがいくら劣化していても、車検に合格する場合があります。そのため、車検を合格してもバッテリーが良好であると安心することはできません。
車検でのバッテリー交換は必須ではないが検討すべき
車検でのバッテリー交換は必須ではありませんが、交換を検討した方が良いでしょう。
バッテリーは経年使用によって内部が劣化し、エンジン始動不良(バッテリー上がり)などのトラブルが発生しやすくなります。そのため、前回の交換から2~3年が経過している場合には、車検時に相談すると良いでしょう。
特に、バッテリーがリアシートやトランクルームなどに搭載されている場合は、交換や点検に手間や時間がかかりますので、車検と合わせてバッテリー交換すると安心です。
以前はバッテリー上がりなどトラブル発生時に、交換することが多くありました。しかし現在は、バッテリーはコンピューター(ECU)の電源など重要な機能を担っていることもあり、運行トラブルを予防する意味でも定期交換が推奨されています。そのため、車検時の交換が必須ではありませんが、定期的な点検や交換をおすすめしています。
2. バッテリー交換の時期を見極めることは難しい
最近の車はエンジンのかかりがよいため、バッテリーの不調を感じることが少なくなってきています。特に、ハイブリッド車の補機用バッテリーはエンジン始動しないためガソリン車よりその兆候が見られません。
そこで重要なのが、バッテリーの定期点検・定期交換です。
バッテリーは、使用頻度や走行距離といった使用環境によって寿命が異なるため、一概に寿命時期を想定することが非常に困難です。そのため、法定点検や車検でバッテリーの点検を受け、充電状態を確認することが有効で、使用期間が2~3年以上経過している場合は、車検がバッテリー交換時期の目安となりますので、不意のトラブルを未然に防ぐためにも早めの交換を検討しましょう。
3. 車のバッテリーを長持ちさせるためには
バッテリーを長持ちさせるためには、1~2週間に1回は1時間以上走行しましょう。
バッテリーを放電状態で長期間放置すると内部の劣化が進み、充電しても完全に回復しない状態になってしまいます。
また、渋滞や短距離・短時間走行が多くオルタネータ(車の発電機)による発電量を車の電気使用量が上回る場合には、頻繁に車に乗って走行していても、バッテリーが放電状態にある場合があり、劣化が進む原因になっています。
そのため、車のバッテリーを長持ちさせるためには、まず、ユーザーの走行状況に応じて、定期的な走行充電を心がけましょう。
バッテリーの充電状態や劣化具合を確認したい方は、法定点検や車検をはじめ、バッテリー販売店などでのテスター点検の機会を活用しましょう。
4. まとめ
バッテリーの状態は、車の使用状況にも左右されるため交換時期を見極めることは難しいです。
車検でのバッテリー交換は必須ではありませんが、定期的にくる車検のタイミングで点検や交換を行うことが理想的です。
また長持ちさせるには、定期的な走行充電を心がけましょう。