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車のバッテリー液面点検・補水の方法と注意点

車のバッテリー液面点検・補水の方法と注意点

バッテリーは車のエンジン始動をはじめ、電装品への電力供給や電圧安定化という3つの重要な役割を果たしており、定期的なメンテナンスや交換が必要です。
メンテナンスの中でも、液面点検は重要で、少なくとも1カ月に1回、または自動車の走行距離や運行時の状態などから適切な時期に点検をしてください。
バッテリーの液面点検を怠っていると、爆発など重大な故障が起こる可能性があり大変危険です。

この記事では、車のバッテリー液の役割や液面点検の必要性、液面点検の方法、補水時の注意点などを詳しく解説します。定期点検を正しく行い、突然のバッテリートラブルを防ぎましょう。

バッテリー液は次のような役割を担っています。

  • 充放電作用:充放電の過程で、正極と負極の間の硫酸分の動きを媒介する
  • 極板の腐食防止:極板(鉛合金)が空気中に露出し劣化することによって起こるバッテリーの短寿命化や爆発を防止する

バッテリーの液面点検時は、バッテリー内部の点検とともに外観点検も行うことが推奨されます。
外観点検では、電槽の異常やふたの汚れ、端子の腐食や破損などを確認します。バッテリー本体に膨らみや劣化の兆候が見られた場合は、補水だけでは解決しない場合があるため、普段お世話になっているカーディーラーや整備工場、バッテリー販売店などで相談してください。

さらに、バッテリー液の状態は、液量や外観だけでは判断できません。テスター点検やプロによる比重測定が有効です。比重測定時にはバッテリー液の濁りなども確認できるますので、バッテリー内部の状態をより正確に把握できます。

バッテリー液は自然蒸発や水の電気分解などにより、徐々に減少します。バッテリー液が減り、極板が露出した状態で使い続けると、極板に腐食(サビ)が発生し、サビから火花が発生することで、引火爆発を起こす恐れがあり大変危険です。定期的な液面点検と補水を心がけましょう。

参考映像(自動車用鉛バッテリーの爆発)

液面点検の結果、液面が最低液面線近くまで減少している場合は補水が必要です。水道水や井戸水では不純物により自己放電が大きくなる可能性があるため、必ず精製水を使用してください。

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