エンジンつけっぱなしでも大丈夫?バッテリー充電の仕組みとは

車を長時間停車する際、エンジンをかけっぱなしにしたアイドリング状態であれば、バッテリーは充電されているから上がらないのでしょうか?また、アイドリングや渋滞のようなノロノロ走行は、車やバッテリーにどのような影響を与えるのでしょうか?

今回は、車のエンジンがかかっていても、バッテリー上がりが起きる場合について解説します。バッテリートラブル防ぐためにも、充電の仕組みを確認しておきましょう。

1. 車のバッテリー充電の仕組み

バッテリーは、発電された電気を蓄え、車を動かすために必要な電気をエンジンや各電装品に供給するための重要な部品です。まずは、役割や充電の仕組みについて見ていきましょう。

車のバッテリーの役割

車のバッテリーの役割は大きく3つに分けられます。

  1. エンジン始動…バッテリーからセルモーターに電力供給しエンジンを始動する(またはシステム起動)
  2. 電装品への電力供給…ヘッドライトやエアコンなどの電装品へ電力供給(駐車時などエンジン停止時には、カーナビや時計のメモリ電源としても機能)
  3. 電圧安定化…電装品のオン/オフによる電圧変化を吸収・補填する安定化

これらの役割を担う時に、バッテリーは充電と放電を繰り返しています。

車のバッテリー充電と電力使用量の関係

車にはオルタネータと呼ばれる発電機が搭載されています。オルタネータはVベルトでエンジンと繋がっており、エンジンが回転することによりオルタネータも回転する仕組みになっています。バッテリーは、オルタネータから供給された電力を充電し、電装品への電力供給など電気負荷に備えています。

例えば、ヘッドライトやエアコン、熱線などの使用で電気負荷が増え、必要な電力をオルタネータの発電量でまかないきれない場合、不足分はバッテリーから供給することになります。
そのため、バッテリーの放電は、オルタネータによる発電量が電気負荷の総和を下回った際に起こります。またバッテリーが放電したまま駐車し、次のエンジン始動に必要な電気が取り出せない場合、エンジン始動不能の状態になり「バッテリーが上がった」となります。

2. 車のバッテリーはアイドリング中も充電されている?

3. 車のエンジンをかけていても発生するバッテリーの放電トラブル

例えば、車内での待機時間や渋滞走行時など、オルタネータから電力が十分に供給されていない状態で、電装品を多数使用し電気負荷が発電量を上回ってしまうと、バッテリーは放電し、最悪の場合はバッテリー上がりにつながります。
また、チョイ乗りなど1回のドライブ距離が短い場合も、十分な走行充電が期待できないため、チョイ乗りを繰り返すことでバッテリーが充電不足になってしまいます。

以下は、主な機器の電気負荷です。
個々の消費電力は小さくても、複数の電装品を併用すると総消費電力が大きくなり、たくさんの電気が必要になります。
大切に車に乗っているつもりでも、気付かないうちにバッテリーが放電気味になっているかもしれません。突然のバッテリー上がりには十分な注意が必要です。

 

機器 電気負荷
エンジン始動 90~190A
ワイパー 2~3A
電動スライドドア 8~10A
エアコン 10~20A
ステレオ ステレオ等 2~6A
灯火類(ヘッドライト等) 6~18A
車内灯 1A
ドライブレコーダー 10~20mA
セキュリティシステム 11~17mA

4. バッテリーの放電トラブルの予防法

バッテリーの充電状態を良好に保つために、次のことを心掛けましょう。

  1. アイドリング中は、電装品の使用量を必要最低限にしましょう。
  2. 定期的に一定時間は車を走らせて、充電をしましょう。
  3. 日常の液面点検に加え、販売店などでのテスター点検を活用し、必要に応じバッテリーのメンテナンスをしましょう。

普段、車の調子が良いと「バッテリーは上がるものだ」という意識が薄れがちです。日頃からバッテリーに優しい運転や、定期点検・定期交換を心掛けてください。

5. まとめ

車のバッテリーは、エンジンの始動をはじめ、電装品への電力供給、電圧安定化の3つの役割を担っています。

エンジンの回転数が低いアイドリングや渋滞走行中は発電量が少ないため、バッテリーを十分に充電することは難しいです。電力使用量がオルタネータの発電量を上回ると、バッテリーから電力を持ち出すことになりますので、バッテリーが放電状態になり、バッテリー上がりなどトラブルの原因となります。

アイドリング中や渋滞走行中は電装品の使用量を抑えましょう。
また、定期的な走行充電や点検を心がけましょう。