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車のバッテリーに関わるマーク(警告灯・表示灯)の点灯の意味と対処法

車のバッテリーに関わるマーク(警告灯・表示灯)の点灯の意味と対処法

車の走行中、メーターパネルのバッテリーマーク(充電警告灯)やアイドリングストップマーク(アイドリングストップ表示灯)が点灯すると不安になりますよね。

この記事では、バッテリーマークやアイドリングストップマークの点灯の意味や原因、対応法などについて解説します。

まず考えられる点灯の理由は、オルタネータと呼ばれる車の発電機のトラブルです。オルタネータはエンジンの回転を利用して発電する部品で、バッテリーやライト、エアコンなどの電装品へ電気を供給する役割を担っています。

オルタネータが故障すると発電電圧が低下し電装品の動きが不安定になったり、バッテリーや電装品への電力供給がストップして走行できなくなる危険があります。

Vベルトの緩み・破損がバッテリーマーク点灯の原因になることもあります。
Vベルトとは、エンジンの回転をオルタネータへ伝える部品です。緩んだり切れたりすると、オルタネータが正常に発電できなくなります。

エンジンの回転数の上昇に併せて「キュルキュル」といった異音が聞こえる場合は、Vベルトの経年劣化や損傷が原因かもしれません。

バッテリーは2~3年を目安に定期的な交換が必要な部品です。バッテリーが劣化すると十分に電気を蓄えられなくなります。次の兆候が見られたら、バッテリーの寿命を疑いましょう。

  • エンジンがかかりにくい
  • パワーウィンドウの開閉が遅い
  • バッテリーターミナルが粉をふいている
  • アイドリングストップしなくなった

最近の車はエンジンの始動性能が高く、ギリギリまでバッテリーが使用できますので、ドライバーがバッテリーの劣化に気付きにくい状況です。
このような兆候が見られなくても、寿命が近づいている可能性がありますので、定期的な点検をおすすめいたします。

バッテリーマークが点灯したら、オルタネータに異常が起こり、正しく発電できていない可能性があります。ただちに安全な場所に停車してエンジンを切ってください。
バッテリーの電気で短時間は走行できても、そのまま走行を続けるとイグニッションや電子機器に電気が供給されず、エンジンが停止し、フットブレーキやパワーステアリングが効かなくなり操縦が困難になりますので、大変危険です。停車したら速やかに販売店や整備工場、ロードサービスに連絡し、車の点検を受けてください。

高速道路や幹線道路などではすぐに停車できないこともあります。
そのような時は、まず、カーステレオやエアコンなどの電源を切り、バッテリーの電力の消費量を可能な限り減らしながら走行を続け、安全な場所を見つけ次第、速やかに停車してください。

充電警告灯の他にも、アイドリングストップマーク(アイドリングストップ表示灯)が点灯する時も、バッテリーが関係している場合があります。
表示灯(黄色)は警告灯(赤色)よりも、危険性は高くありませんが、できるだけ早く点検を受けるようにしてください。
アイドリングストップマーク(アイドリングストップ表示灯)が点灯

もし、アイドリングストップマークが黄色に点灯した場合は、アイドリングストップシステムが停止している、またはアイドリングストップシステム自体の異常を表しています。(緑色に点灯している場合は正常です。)

バッテリーが放電または劣化してアイドリングストップシステムが稼働できない可能性が考えられます。
アイドリングストップ車はエンジンの始動と停止を何度も繰り返すため、バッテリーの負担が大きいです。信号待ちや交差点などでアイドリングストップによる追突事故を防止するため、車はバッテリーの状態をチェックした上で、アイドリングストップするか・しないかを判断しています。そのため、劣化したバッテリーは、頻繁なエンジンの始動が困難になりますので、アイドリングストップしなくなります。
バッテリーの交換から2~3年経過後にアイドリングストップしなくなった場合は、バッテリーの寿命が近づいている可能性が高いです。

また、バッテリーは気温が低下すると化学反応が鈍くなり、充電したり・放電したりする能力が低下しますので、カーメーカーや車種によっては、低温下であえてアイドリングストップシステムを稼働させない設定をしている場合があります。
この他にも、様々な条件があります。

一方、バッテリー交換後もアイドリングストップ表示灯が消灯しない場合は、バッテリー交換時に車両側の初期設定が正しく行えていない可能性がありますので、販売店や整備工場に相談してください。

バッテリーが劣化する主な原因は、放電状態が続くことです。バッテリーを長持ちさせるために、定期的に一定時間以上を走行しましょう。

走行中はオルタネータにより発電し、バッテリーに充電されますが、短距離・短時間走行が続いたり、長期間車に乗らなかったりすると、暗電流(ECU)や時計、ステレオ、カーナビ等のバックアップ電源など)や自己放電によりバッテリーの電気量が減少していきます。また、渋滞によるノロノロ運転や、アイドリング中は、オルタネータによる発電量よりも電装品の消費電力の方が上回る傾向にありますので、知らず知らずの間に放電状態となっていることもあります。

バッテリーは放電状態が続くと充電しても性能が回復しにくくなってしまいますので、短寿命の原因となります。

ドライバー自身がバッテリーの異常に気付くことは難しいので、販売店や整備工場で定期的にバッテリー点検を受けることも大切です。

バッテリーに優しい走行を心がけ、日頃からメンテナンスを行うようにしましょう。

バッテリーマーク(充電警告灯)が赤く点灯したら、バッテリーへの充電が正常にできていないサインです。オルタネータの故障やVベルトの緩み・破損によりバッテリーに充電できていない、または、バッテリーが劣化していることが原因と考えられます。速やかに販売店や整備工場で点検を受けましょう。

また、バッテリーに異常があると、アイドリングストップ表示灯も点灯するケースがあります。この場合も表示灯が点灯したら早めに販売店や整備工場に相談しましょう。

バッテリーを長持ちさせるためには、放電させないように定期的に一定時間以上走行することが効果的です。バッテリーの寿命が2~3年であること意識し、バッテリー販売店で定期的に点検を受けましょう。

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