目次
1. バッテリーを交換する前に
このページは開放式バッテリーの交換方法です。
バッテリーのタイプ(VRLA(制御弁式)か開放式か)により交換方法が異なります。
まずはお手元のバッテリーのタイプを確認してください。
2. バッテリーの交換方法
※バッテリーの交換は、必ず車両の取扱説明書やバッテリーの取扱説明書に従って自己責任のもとで行ってください。
※バッテリーの取り外し、取り付けは必ずエンジンを止め、キーを抜いてください。また、走行後に交換する場合は、バッテリーを30分以上休ませ、バッテリーの化学反応が落ち着いてから作業を始めてください。走行直後は、バッテリー内にガスが貯まっていますので、爆発事故につながる恐れがあり危険です。
※取り付けは振動などで動かないよう車両にしっかりと取り付けてください。
1) 準備するもの
バッテリーを交換する時は、以下のものを準備しましょう。
- 工具(スパナ、レンチ等)
- ゴム手袋(感電防止)
- 保護メガネ
- サンドペーパーやワイヤーブラシ(必要に応じて)
2) 古いバッテリーの取り外し
<古いバッテリーの取り外し手順>
- マイナス端子を外す。
- 次にプラス端子を外す。
- バッテリー取付金具(ゴムバンド等の場合あり)を外す。
- バッテリー収納ケース(皿)に小石,ゴミが無いことを確認する。
- バイク側ターミナルに錆がある場合は、金ブラシで錆を落とす。
- バッテリーに排気チューブが同梱されていない機種は、古いバッテリーより排気チューブを取り外す。
※新しいバッテリーを取り付ける前に新旧のバッテリーを比較して、型式名,容量,寸法,端子位置(プラス/マイナス位置も),端子形状等が同等であることを確認してください。
※異なりますと取付,使用が出来ないだけでなく、バッテリー爆発,車両損傷,大怪我の原因となることがあります。
カタログ・ホームページに記載の要項表,互換表も併せて確認願います。
3) 新しいバッテリーの搭載
新しいバッテリーを準備し搭載する
- バッテリーをバイクへ取り付ける
≪取り付け手順≫
- 確実にバッテリーのキャップが取り付けられていることを確認する。
- バッテリー収納ケース(皿)にバッテリーを設置し、取付金具(ゴムバンド等の場合あり)でしっかり取り付ける。
- 最初にプラス端子を取り付ける。
- 次にマイナス端子を取り付ける。
- 端子カバーがある場合は、端子カバーを取り付ける。
【取付時の注意】
- バッテリーは大変危険ですので、子どもに取り外し、取り付けをさせないでください。
- 上記取り外しや取り付け時のプラス/マイナスの順番を絶対に間違えないでください。
逆接続は電気回路の故障や配線の焼失、引火爆発の原因となります。 - バッテリーを取り付ける際、金属工具(スパナ、レンチ等)などによってプラスとマイナスを接触させないでください。スパーク(火花)により引火爆発や火災の原因となります。
- バッテリーは振動などで動かないよう車両にしっかりと取り付けてください。取り付けが不十分だと、転倒や液漏れ、バッテリー破損の原因となります。
- バッテリーは搭載されているものと同等の容量(Ah)のものと取り換えてください。
- 排気パイプ(ビニールチューブ)が添付されているものは、古いバッテリーの排気パイプの長さに合わせて切断し、スリット側あるいは通気管(僅かな針穴)側を排気エルボ、又は、排気L型パイプの根元まで確実に差し込む。その際、折れ曲がったりしないように注意する。
※排気パイプ(ビニールチューブ)の取り付けが不十分な場合、引火爆発の原因となります。※オートバイの傾きなどにより電解液は排気パイプ(ビニールチューブ)に排出される場合があるため、排気パイプ(ビニールチューブ)の取り付けが不十分だと車体腐食の原因となります。 - センサー付きのバッテリー,オプションのセンサーをお使いの場合は、車両側ケーブルと正しく接続してください。
※排気パイプ(ビニールチューブ)について
<取付後の確認>
- 取り付けが完了したらエンジンを始動してください。始動操作は5秒以内とし、1回で始動しない場合は、10秒くらい停止後、再び始動操作を行ってください。
- ただし、この操作を数回行っても始動しない場合は、バッテリーや始動回路を点検してください。
※最初の始動はキックがついているバイクでは、キックスタートをお薦めします。
4) 残液、空容器の処理
- 電解液容器に希硫酸が残っている場合は、中和して捨てます。
- 電解液容器は中和・洗浄の上、条例に従い廃棄してください。
※容器に残った電解液は絶対にそのまま廃棄しないでください。危険であるばかりでなく、法律で禁止されています。
※保護めがね、ゴム手袋を必ず着用して処理してください。
!皮膚・衣類に電解液が付着した場合は、直ちに多量の水で洗い流し、石鹸で十分に洗ってください。やけど・衣服損傷の原因となります。
!目に電解液が入った場合、直ちに多量の水で洗眼し、速やかに眼科医の治療を受けてください。
【中和処理とは】
二輪車用バッテリーに電解液(希硫酸)を注入後、電解液容器にまだ電解液が残っていることがあります。
電解液はそのまま下水に流したりすることは出来ません。
電解液を廃棄する際は、以下の項目を確認してください。
廃棄処理の際は、保護めがね、ゴム手袋を必ず着用してください。
- 中和作業
中和剤には家庭用の重炭酸ソーダ(重曹)を使用します。電解液100ccに対し重曹約80グラム必要です。
-
1
容器内に残った電解液の大まかな量を測ってください。
(段ボール箱入り電解液も同様の処理をしてください。)
例えば電解液の残量が
約200ccの場合 -
2
電解容量の2〜3倍以上の水を入れたポリバケツなどの容器に電解液をこぼさないように移してください。
(金属の容器は電解液によって腐蝕されますので使用しないでください。)
-
3
電解液を出し切ったあとのボトル内に水道水などを入れて希釈し、その原液は先ほどのポリバケツ容器に一緒に入れます。
(二回程度洗浄してください。)
-
4
電解液約200ccには重曹160gを使用します。
1で確認した電解液量に見合う「重曹」を静かに加えてください。その後に樹脂製の棒などでかき混ぜてください。食材にも使われている重曹は過剰に入っても大丈夫です。
(中和の際は炭酸ガスが発生します。)
青のリトマス試験紙が変色しなければ完了。
5) 使用済みバッテリーの捨て方
- 使用済のバッテリーはリサイクルされます。ご購入店にお申し付けください。(リサイクル推進にご協力願います)
※使用済バッテリーを放置したり、一般のごみと一緒に捨てないでください。
仕様済みバッテリーは、子どもが触れる場所に保管しないでください。爆発による失明や、電解液付着によるやけどの原因となります。
3. 保管について
- 充電後は雨露、粉塵、直射日光、高温・多湿を受けることがない風通しの良い場所に保管してください。
- 落下しやすい場所、横倒しの状態では保管しないでください
- こどもが触れる事のない場所に保管してください。
- 火気を近づけたり、ショートさせないでください。
- 保管中にバッテリーは使用しなくても、自然に放電し、使用できなくなることがございます。ご購入後は速やかに使用を開始して下さい。
交換用開放式バッテリーの補償期間(6ヶ月または1万kmどちらか早い方)は、お客様のご購入日が起算日となっております。(取り付けた時,使用開始した時ではありません)
やむを得ず、すぐに使用開始しない場合,バイクに乗られない場合は以下の項目をご参照願います。
- 保管される場合(買い置き,在庫)
- ご購入後(即用式バッテリーの場合は注液後)すぐ使用しない、または車両を長時間使用しない場合は、取扱説明書に示す充電時間を参考に充電を行ってください(バッテリーを車両に搭載した状態で充電を行わないでください)。
- 液入り充電済みの場合は、使用していなくても自己放電が進むため、2〜3ヶ月に一度補充電をしてください。
- また、何れのタイプのバッテリーでも使用開始までの保管期間中に自己放電が進むと共に保管期間中にも劣化が進行します。(使わなくても寿命が進行します)
- 使用開始の際には、上記項,取扱説明書をご確認いただき、必要に応じて、注液,補充電を行いご使用いただきますようよろしくお願いいたします。
- 補充電をした場合でも保管期間は、1年までとし早めに使用開始してください。
- バイクに乗らない場合
- バイクをご使用にならない場合でも、バッテリーは自己放電すると共に、車両の電気負荷(コンピュータメモリー、時計、セキュリティー等)により放電します。
- また、バッテリーは放電したまま放置すると、充電不能となることがあります。
- いざという時にバッテリーあがりにならないように、バイクに乗らない場合は、バッテリー端子を外すか、1〜2ヶ月に一度バッテリーを充電してください。(なお、バッテリー端子を外した場合でも、自己放電はしますので2〜3ヶ月に一度補充電を行ってください)